teacup. [ 掲示板 ] [ 掲示板作成 ] [ 有料掲示板 ] [ ブログ ]

 投稿者
  題名
  内容 入力補助 youtubeの<IFRAME>タグが利用可能です。(詳細)
    
 URL
[ ケータイで使う ] [ BBSティッカー ] [ 書込み通知 ]


Florence Engel Randall の The Watcher in the Woods

 投稿者:poweroftwo  投稿日:2016年 3月 3日(木)21時44分34秒
返信・引用
  映画「呪われた森」の原作です。映画は未見です。
かなり以前に、abebooksで取り寄せました。

Scholastic Book Servicesという版元を見たとき、いやな予感がしました。
予感は当たり、YAアダルトでした。
読み始めたら、15歳の少女の一人称だったので、いやな予感がしました。
予感は当たり、ゆれる十代の少女の心情が中心でした。隣家の少年、両親の不理解、うるさい7歳の妹。テンプレート通りです。

家族で郊外の屋敷に越してきたら、森に何かの気配を感じる。
50年前に、少女が行方不明になっている。

一応、映画のあらすじは読みましたが、この辺りは共通しているようです。
怪異(異変)は、
・鏡が3枚続けて、同じ割れ方をする。
・妹には声が聞こえ、それを鏡に映ったような文字で書く。「1週間 扉は開く」
・「私」には、絶えず気配が感じられ、何かを訴えかけてくる。

と書くと、いかにも田舎ホラーのようですが、怖くないばかりでなく、この本は断じてホラーではありません。
・少女はなぜ消えたのか。(映画とは異なるようです)
・少女は戻ってくるのか。
・戻ってくるとしたら、失踪当時のままか、50年分年を取っているのか。
といった興味は持続しますが、
・失踪の真相は、早い段階に示される上に、あまりにふざけています。
・しかも、少女は戻ってきません。watcherの正体と目的も、あんまりと言えばあんまりです。

別に子ども向けの本で、エログロ抜きの健全な話でもいいんです。
ハラハラ楽しませてくれれば。
しかし、まったくワクワクできず、少女の心理描写にイライラし、おしまいは「過去にはとらわれず、新しいスタートを切りましょう」というメッセージ。
ホラーを意図していないものに、恐怖を求めても意味のないことですが、児童文学としても、決して優れているとは思えません。
私にとっては、時間の無駄でしかありませんでしたし、映画が気に入っている人は絶対に読んではいけない本なんだろうと思います。
 
 

Re: Ryan Mullaney の Calm Before The Storm

 投稿者:悲張正太郎  投稿日:2016年 2月25日(木)21時40分50秒
返信・引用
  > No.419[元記事へ]

なんとなくですが70年代に製作・未公開で80年代に昼間に放送されるB級映画にありそうな(笑)。
他の作品が
In The Deepest Of Waters: A Noir Thriller
Kaleidoscope: A Psychological Thriller  近刊
ですか。
読み物として及第点であったのなら化ける可能性もありますね。
 

Ryan Mullaney の Calm Before The Storm

 投稿者:poweroftwo  投稿日:2016年 2月19日(金)21時35分11秒
返信・引用
  140ページ。116円。

海岸からの帰り道、嵐に見舞われた男女4人が、郊外の農家に救いを求めます。
家の中にはショットガンを持った男と、さるぐつわをされ繋がれた女、撃たれた男の死体。

4人のうち、女1人は怪我をしていて車に残るのですが、あとの3人は捕まって監禁されてしまいます。
女1人は、泥にまみれ、地下室に隠れて隙を窺い、一軒家の女ダイ・ハード・・・ってほどにはなりません。

一応、ホラーのジャンルで拾ったものですが、怪物なし、霊なし、サイコなし、猟奇なしでは、ホラーといえるのかどうか。でも、終盤は血まみれの痛々しい展開になるので、サスペンス寄りのホラーといってもいいかもしれません。
結論からいいますと、とりたて新味はありませんが、なかなかよくできたサスペンス小説でした。
ページ数の割りには、全27章と章立てが細かく、各章がいつもいいところで終わっているので、先を読まずにはいられません。
嵐の描写も迫力があります。
小道具の使い方もまずまずです。
過去の出来事や人物の背景をこってりと描き込み、そこはお手軽2時間ドラマの原作と一線を隔てるところですが、速い展開を阻害している要素でもあるので、良し悪しでしょうか。

この作家には、「ノワール」と紹介されている作品がほかにありますが、このレベルをキープしているのなら、ホラーを期待せずに読めば楽しめるのかもしれません。
 

Re: Joel A Sutherland の Frozen Blood

 投稿者:悲張正太郎  投稿日:2016年 1月16日(土)14時16分6秒
返信・引用
  > No.417[元記事へ]

Joel A. Sutherlandはカナダ在住の人ですね。著書はFrozen Blood (2008)の他にアンソロジー編集のFried! Fast Food, Slow Deaths (2007) (with Colleen Morris)とノンフィクションのHaunted Canada 5 (2015)。アンソロジーには23人の新進作家が参加しているようですが、一人も知りませんでした。
ヘザー・グレアムといえばMIRA文庫などに書いているサスペンス寄りのロマンス作家ですよね。『ミステリー・ウィーク』は『ミステリー・ウォーク』とよく似ているので書店でよく「おっ!?」と思ってしまうのですが、はっきりとしたホラーやパラノーマルロマンスはあまりないか少なくともまだ訳されてなかったと思います。たしかに表紙の他作家の推奨の言葉はホラーかどうかを判断する材料にはなりますね。
Frozen Bloodは超自然との絡め方がまずかったんですかね。あるいは超自然の深度というかリアル度というか。うまく言えないですが超自然に対する態度のようなものでしょうか。ときどきぽっと訳される作品にそれを感じることがあります。
 

Joel A Sutherland の Frozen Blood

 投稿者:poweroftwo  投稿日:2016年 1月15日(金)22時41分54秒
返信・引用
  一時期異様な高値がついていた本ですが、お手ごろ価格のものが目につき出しました。読むなら今の季節しかないと、積んでおいたものを読んでみました。
227ページ。ソルトレイク・シティの図書館の払い下げ本です。

題名と表紙絵から、吸血鬼か超自然ものだと思っていたのですが、雹嵐で屋敷に閉じ込められた人たちの愛憎劇でした。
表紙の賛辞がキングやストラウブではなく、ヘザー・グレアムだというあたりから察するべきでした。

雪嵐ならぬ、雹嵐というのは、耳に馴染みのない言葉ですが、文中の記述によると、1991年にトロントで、直径10センチほどの雹が30分にわたり降ったのだそうです。本作では、直径30センチもの雹が10時間以上続くという設定。ちょっと作り過ぎ感あり。

双子の姉妹タラとイヴリン、その夫のピーターが、父親の遺言状を開くために屋敷に集まります。急死だったため、遺言はなく、帰ろうとした弁護士は雹に当たってあっけなく死亡。外に出ることはできず、室内で3人のドロドロが始まります。
タラには父親や弁護士、事故で死亡した姪の霊が見え、ご注進に及んだり、恨みつらみを言われたりします。夫婦の企てが暴露されたり、タラの暗い過去が明らかになったりするくだりはそれなりに面白く読めますが、ホラーとしては、ちっとも怖くありません。その幽霊にしても、タラの妄想かもしれないという書きぶりです。幽霊が出るだけでホラーと呼ばれるなら、「ハムレット」だってホラーになってしまいます。
せめて、屋敷内に限定し、閉塞感を狙えばいいものを、途中でローカルラジオ局での出来事がはさまり、散漫な印象を受けます。
壁の絵が入れ替わったり、食べ物がなくなったりといった怪異が起こりますが、いくら父親の霊に「自分たちがやったんだ」と言われても、実態のない霊がどうやって物を動かしたのか疑問が解決されません。

自分が思っていたものとは違うというのを、評価に規準にしてはいけないとは思いますが、こういうものだと知って読んでいたとしても、訳す価値はおろか、苦労してまで手に入れる意義は全く感じなかったでしょう。
 

Re: 東京泰文社のこと

 投稿者:悲張正太郎  投稿日:2016年 1月10日(日)13時52分4秒
返信・引用
  > No.415[元記事へ]

そうそう、お手製の帯、ありましたね。私も主に見ていたのは下に積み重なっている帯なしペーパーバックや雑誌の方だったと思います。
棚にあったものを一つ思い出しました。棚を眺めていてちょっと古そうなThe Survivorsというペーパーバックを見つけました。ハーバートの『ザ・サバイバル』が脳裏にあったのと、うらおもてひっくり返しながら辛うじて読み取れた情報からしてホラーかもしれないと思ったのですが、どうせ買っても読めないと棚に戻しました。それから神保町に行く度に手に取っては戻しを何度か繰り返しました。結局買えなかったのですが、後年それが翻訳されていたことを知りました。後に伝記作家となったアン・エドワーズ(アン・エドワード)の『暗いルアンヌの旅』(講談社/1970)原題 Anne Edwards/ The Survivors (1968)というのがそれです。翻訳書の方も未だ手に入れてないのですが、シャーリイ・ジャクスン『ずっとお城で暮らしてる』のような(?)一家殺人事件の生き残りをめぐるミステリーらしく、ホラーそのものではないようです。帯には「ロマンチック・サスペンスの名編」とあります。
 

東京泰文社のこと

 投稿者:poweroftwo  投稿日:2016年 1月 7日(木)21時50分57秒
返信・引用
  プロフェシーは東京泰文社で買いました。
閉店から、もうそんなにたちますか。売れ行きよりご高齢が理由でしょうし、ご存命がどうかも分かりませんが、ちゃんと命のリレー、続いてますよと伝いたいです。
入って左手がお堅い本。右手がエンタテイメント。棚に並んだ本よりも平積みの中から心の琴線に触れる表紙を探すのが楽しかったです。
店主(かな?)が、手製の帯に直訳した邦題を書いてくれていましたが、「鷲は舞い降りた」のhad landedで、「鷲は土地を持つ」には苦笑しました。

田中小実昌さんや矢野徹さんが進駐軍文庫を読み漁ったり、野田昌宏さんや伊藤典夫さんが神保町の古書店で競うように原書を買ったりした話を読み聞きすると、自分も同じことをしているとうれしくなったり、でもレベルが違うんだよな、生まれる時代を間違えたよなと思ったりしたものでした。

電子書籍は便利でありがたいですが、やっぱり紙の本はいいです。
 

Re: プロフェシー恐怖の予言

 投稿者:悲張正太郎  投稿日:2016年 1月 6日(水)22時47分5秒
返信・引用
  > No.413[元記事へ]

オークションか何かで入手されたのですか? 東京泰文社は1996年まであったそうです。何度か購入したことあります。おぼろげな記憶だと左奥の方にFangoriaやTwilightZone等の雑誌があったような。

「プロフェシー/恐怖の予言」はテレビで一度見たきりですが、デヴィッド・セルツァーといえばこれか「オーメン」かという印象です。たしか脚本家・プロデューサーでしたか。読み応えありとのことですが、やはり作品の社会派的側面に引っ張られて(?)力が入ったんでしょうか。ヒットした「オーメン」後だから翻訳される可能性もあったかもしれませんが、検討されることがあったとすれば水俣関連の部分がネックになったのかなとも。

裏表紙はうーん、確かにヒドイと言っていいレベルのネタバレですね。
 

プロフェシー恐怖の予言

 投稿者:poweroftwo  投稿日:2016年 1月 4日(月)18時51分56秒
返信・引用
  なつかしの東京泰文社のシールつき。だいぶ寝かせてあったということですが、退色・変色・型崩れ・表紙の破損、いずれも買ったときからのような。200円くらいだったかな。

バランタイン・ブックス。1979年2月初版。2.25ドル。248ページ。
コピーライトはパラマウント映画。

結論から言いますと、セリフとセリフの間を簡単な説明で埋めたノベライズ本とは次元を異にする、小説として読み応えのある佳編です。
1ページに41行、細かい活字がびっしり。キングの本並みに真っ黒いページもあります。

映画にはなかなか入れにくい、心理描写、人物の背景、先住民の文化や伝承がきっちり描きこまれています。
テーマも、貧困、環境、民族間の対立などをまじめに扱っています。

映画ははるか昔にテレビで見たきりで、全く覚えておらず、今回1章読むごとにそこまで見るということをくり返しました。
展開はほとんど同じですが、以下、映画にはないところ。
・冒頭の、ネズミに噛まれた乳児が病院でどうなったか。
・襲ってきたアライグマを解剖するところ。
・監視塔で死んだ猫を引き受けるところ。
・キャンパーの遺体(の残骸)を検視するところ。などなど。
脚本を書いたデヴィッド・セルツァー自らによる小説ですから、初稿にはあったのかもしれませんね。
また、モンスター襲撃の際の人体破壊度が高いです。

映画はテンポを重視しますから、枝葉の部分を切ったり、描写をマイルドにしても、それはそれでいいと思いますし、世間一般で言われているほど駄作だとは思いません。アクションに映画としての工夫もあります。
しかし、こんな濃厚な話を読まされるとは思いませんでしたし、埋もれさせるには惜しい一編でした。「オーメン」は映画がヒットしたおかげで、小説もよく売れたようですが、「プロフェシー」は駄目だったでしょうね。

この本にはいくつか問題があり、
裏表紙なのですが、
TWENTY YEARS AGO...
FACT:100,000 People were wiped out in Minamata,Japan
CAUSE:A chemical neurotoxin
EFFECT:Sickness...Madness...Death
SOURCE:Water
とあり、読む前からネタが割れています。
さらに、本文中に3ページにわたり、水俣病についてまじめな解説があり、作者が真摯に取り組んでいるのは分かるのですが、そこに続けて、凶暴化、巨大化となるのには大きなひっかかりを感じました。「なんちゃって似非科学」の話なら、ほら話として気にならないのでしょうが、なまじまじめなために、「水銀による突然変異」というのは、どうしたものかと思いました。



 

あけましておめでとうございます

 投稿者:悲張正太郎  投稿日:2016年 1月 1日(金)18時10分53秒
返信・引用
  > No.411[元記事へ]

poweroftwoさんへのお返事です。

昨年はいろいろ貴重なレビューをありがとうございました。
今年もよろしくお願いします。
 

レンタル掲示板
/32