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ハロウィンのノベラゼーション

 投稿者:poweroftwo  投稿日:2016年11月 7日(月)20時34分22秒
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  この時期に読まなかったら、1年先まで読まないだろうと思い、手に取りました。

バンタム・ブックス。1982年10月、10刷。(初版は1979年10月)
細かい活字で、166ページ。巻末にトマス・ハリスの「レッド・ドラゴン」の抜粋のおまけがつきます。

デニス・エチスンがカーティス・リチャーズ名義で出したものですが、コピーライトはバンタム・ブックスになっています。

プロローグで、アイルランドでのドルイドの死者の祭りの夜の様子が描かれます。
第1章では、マイケルと母と祖母の会話。
第2章では、マイケルの姉のジュディがボーイフレンドとよろしくやるまでの経過。
以上は、映画には全く出てきません。
第3章で、マイケルが姉を殺害。
やっと映画に追いつきます。
第4章は、マイケルの精神鑑定や施設での様子。マイケルに気にそぐわない奴がひどい目に遭っていきます。
第5章からは、1978年(現在)に移り、映画にほぼ忠実に進行していきます。
ここで特筆すべきは描きこみの密度。しかし、人物の過去の背景を加えたり、心理描写に深入りしたりするのではなく、進行形で進んでいくのが特徴です。

画面に映っているものは、その通りに描いています。
・ルーミス医師。坊主頭で、山羊ひげ、トレンチコート。
・ローリー。金髪で、すらっと背が高い。
・アニー。黒髪で、豊満な胸。

・テレビでやっている映画は「遊星よりの物体X」
ただし、映画での2本目は「禁断の惑星」だったのに対し、小説では「大アマゾンの半魚人」になっています。

加えられたオリジナルのエピソードも自然なものばかりです。テレビ用にトリミングされてはみ出した部分には、実はこんなものが映っていたんだよ、といった感じでしょうか。

マイケルがなぜ、このような事件を起こすことになったかという、説得力のある説明もなされ、映画とは切り離して、小説単体としても、かなりの仕上がりだといえそうです。

才人の手にかかると、かくも見事なものが出来上がるのかというと、そうでもなく、
同じくエチスンの手による「ハロウィンⅢ」(ジャック・マーティン名義)もずっと前に読んだことがあるのですが、こちらはセリフを地の文でつないだだけの、まるでストーリーブックみたいでした。
ちなみに、コピーライトはデニス・エチスンになっています。
 
 
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